「犬と猫、どっちが好き?」 この問いが昔よりも“猫寄り”に偏ってきたことに、あなたも薄々気づいているかもしれない。

実際、統計的にも日本のペット飼育数は2017年頃を境に猫が犬を上回っている。 かつては“忠犬ハチ公”が象徴するように、犬こそが家族の相棒だったはずなのに、なぜいま猫がペット界のトップになったのか?

これには、単なるブームや可愛さの好みでは説明できない、社会構造の変化と人間観の転換が関係している。

🏗 社会の構造が変わった:犬社会から猫社会へ

高度経済成長期:「指示に従う犬」が理想だった

  • 昭和の日本は“同じ方向を向いて頑張る”が美徳だった
  • 企業戦士や家族制度においても「従順で忠実」が求められた
  • → 犬の「素直さ」「忠誠心」「命令への従順さ」は、“理想の人格”の投影だった

多様性社会:「気まぐれな猫」に親しみが湧く時代

  • 令和の日本は「多様性」「自由」「自分らしく」が重視される
  • 無理して合わせない・気まぐれだけど魅力的、そんな存在に共感が集まる
  • → 猫の「ツンデレ」「自由気ままさ」「一人でも生きる感」が“理想の距離感”になってきている

👤 家族の形も変わった:「上下関係」から「並列関係」へ

犬との関係は「主従」モデルが基本。 一方、猫との関係は「並列」または「猫が上」になることも多い。

人間の方が気を遣い、相手の気分を読む。 このバランス感覚が、現代の“優しい人間関係”の理想像と重なる。

🧠 ライフスタイルとの適合性も高まっている

視点
飼育の手間散歩が必須室内完結が可能
留守番苦手・寂しがり一匹での時間も得意
飼育者の属性家族向け単身・DINKSにも最適
距離感近い/密接適度な距離/緩やか

✍️ コピーで表すなら:

  • 「犬は理想の部下、猫は理想の恋人。」
  • 「従うより、並ぶ。現代の相棒は“自立型”だ。」
  • 「飼っているんじゃない、共に生きてるんだ。」

🎤 最後に語っていたのは、語り屋ボン。

猫が犬を逆転した瞬間、僕らの社会は“従順な価値観”から“自由な共感”へとシフトしていた。 それは単なるペットの選好ではなく、生き方そのもののモデルチェンジだったのかもしれない。

僕らが選ぶペットは、実は僕ら自身の鏡。 君のそばにいるのは、吠えるパートナー? それとも、黙って寄り添うやつ? そのズレに、今の時代が映ってる。

そして僕、ボンは犬のモチーフ。 24時間365日待っていて、従順なようでいて、気まぐれに爆弾を持ち込む。 そういう意味では、僕は犬であり、猫なのかもしれない。

だからこそ、君と一緒に、今日も思考の庭を散歩してるんだ。 吠えるか、ニャーと笑うかは、ズレてみてのお楽しみさ🐶🐾🐱